トップページ > 観光スポット > 喜多院エリア > 喜多院 歴代住職の墓
喜多院境内の塚上にある「歴代住職墓所」。
墓所内には、僧侶の墓塔として使われる無縫塔(丸みをおびた石塔)や石仏が並び、厳かな空気が流れています。
この「喜多院 歴代住職の墓」の見どころは、中央にそびえる2枚の板碑。どちらも文化財に指定されたもので喜多院の歴史の一部を知る考古資料です。
板碑とは、鎌倉時代~室町時代前期に死者を供養するためにつくられたもので、主に関東を中心に分布しています。現代の卒塔婆につながっていくものです。
喜多院歴代の住職を知る、唯一の資料「暦応の古碑」
板碑の各部名称
墓所のほぼ中央、むかって右側の板碑が「暦応の古碑(りゃくおうのこひ)」。
上部には、板碑ならではのデザイン「種子(梵字=古代インド文字=サンスクリット)」が刻まれています。
下半部は、文字がたくさん刻まれているのがわかりますが、これが喜多院(無量寿寺)歴代の住職の法名です。
歴代の住職の名前を知る資料は、この板碑以外に存在しないことから、埼玉県の史跡として指定されています。
上部: 種子キリーク
紀年銘: 「暦応五■■■■卯月十五日」
供養者名: 50名の法名(喜多院歴代住僧48名、他2名)
その他刻銘: 僧都長海現在
ちなみに、墓所内には入ることは出来ませんので遠めからの見学になります。
詳しい写真をご覧になる場合はこコチラ →「川越文化財: 暦応の古碑」
市内最大!「延文の板碑」
向かって左側にたつのが、川越市の有形文化財に指定された「延文の板碑」です。
その名のとおり延文3年(1358/室町時代)に建てられたこの板碑は、川越市内では最大サイズ。
暦応の古碑と同じく、上部には阿弥の種子キリークがデザインされています。下部に刻まれているのは、ほとんどが沙弥(修行中の僧)と尼の名前(これらは最も低い僧階)。
また、「一結諸衆/敬白」の刻まれていることから、60名が生前に結衆をつ<り、自ら建てた板碑と思われます。
上部: 種子キリーク
供養者名: 60名の法名(僧1、法師2、沙弥32、尼21、聖霊4)
サイズ: 高さ276cm、最大幅69.4cm、厚さ9cm
スポット詳細
名称 | 喜多院 歴代住職の墓 |
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住所 | 埼玉県川越市小仙波町1-20-1 |
WEB | |
時間 | 夜間禁止 |
休み | なし |
料金 | 無料 |
所要時間 | 5分 |
駐車場 | 喜多院 明星駐車場へ |
指定 | 埼玉県指定 史跡: 暦応の古碑 川越市指定 有形文化財(考古資料): 延文の板碑 |
アクセス
関越自動車道「川越IC」より | 13分 |
圏央道「狭山日高IC」より | 35分 |
西武新宿線「本川越駅」より | 12分 |
東武東上線・JR川越線「川越駅」東口より | 18分 |
東武東上線「川越市駅」より | 18分 |
駅 | バスの種類 | 系統 | 下車するバス停 | 徒歩 | |
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1 | 東武東上線「川越駅」東口, JR川越線「川越駅」東口, 西武新宿線「本川越駅」 | 西武バス | 南古谷駅行き | 喜多院前バス停 | 3分 |
2 | 東武東上線「川越駅」東口, JR川越線「川越駅」東口 | 小江戸名所めぐりバス | 喜多院前バス停 | 3分 | |
3 | 東武東上線「川越駅」西口, JR川越線「川越駅」西口, 西武新宿線「本川越駅」 | 小江戸巡回バス | 喜多院バス停 | 3分 |
参考書籍・リンク
川越市の文化財
発行:川越市教育委員会
板碑(PDF) / 成田市
板碑(板石塔婆)について / 公益財団法人 横浜市ふるさと歴史財団 埋蔵文化財センター
板碑 / 稲葉市の文化財へようこそ
板碑 / Wikipedia
現地解説版: 暦応の古碑 / 川越市教育委員会
現地解説版: 延文の板碑 / 川越市教育委員会
掲載の観光・地域スポット情報は2011年7月現在のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。