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南院とは?

川越の名刹「喜多院」と「中院」、その2つの寺をつなぐ道の途中に、お地蔵さまや墓石が無造作に並ぶ一角があります。
誰もが目もくれぬその場所は、今では想像すら出来ませんが、かつて喜多院、中院と共に肩を並べた「南院」の遺跡です。

南院の創建は、喜多院・中院と同じ平安時代初期(天長年間 / 824~833)。当時の名前は「仏蔵院(のちに北院から喜多院)」「仏地院(のちに中院)」「多聞院(のちに南院)」。3院共に星野山無量寿寺という一つのお寺でした。
新編武蔵風土記稿の南院についての記述によると、
「山号、寺号等、すべて喜多院と同じ御神領のうち、二十石を配当し、寺中に列す、本尊の地蔵尊は秘仏なり、聖天堂、放光堂。 成就房、仙境房、広仙房、星行房、明星房、常蔵房、以上七房、各寺領十石を配当す」
となっています。1100余年前に創建された天台宗の3院は現在、1つは年間を通して多くの参拝客が訪れる喜多院。もう1つは天台宗別格本山の称号を授かる程の中院。かたや南院は…どこに?
当時の南院はどこ?
それは、現在の仙波東照宮の随身門の目の前。現在は住宅地となっており、かつての遺構・趣はゼロです。それは、明治初年に起きた廃仏毀釈により廃寺となってしまったからです。そして、当時の南院にあった石碑や石仏を集めた場所が、現在の南院遺跡の一角という訳です。

廃寺になってから既に140年以上が経過。屋根も無いこの場所で風雨ふさらされる石仏たちはどこか寂しげに感じます。いつの日か、この地にかつて参拝客で賑わった南院が復活出来ることを切に願っています!(取りあえず屋根だけでも…)
南院(多聞院)について
名称 | 星野山 無量寿寺 南院(せいやさん むりょうじゅじ みなみいん) |
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宗派 | 天台宗 |
本尊 | 地蔵尊 |
創建 | 平安時代(天長年間 / 824~833) |
開山・開基 | 開山: 慈覚大師円仁(じかくたいしえんにん) |
建物・仏像等 | - |
文化財 | - |
ご利益 | - |
年中行事 | - |
札所・霊場 | - |
ご朱印 | - |
アクセス
関越自動車道「川越IC」より | 13分 |
圏央道「狭山日高IC」より | 35分 |
西武新宿線「本川越駅」より | 14分 |
東武東上線・JR川越線「川越駅」東口より | 16分 |
東武東上線「川越駅市」より | 24分 |
駅 | バスの種類 | 系統 | 下車するバス停 | 徒歩 | |
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1 | 東武東上線「川越駅」西口, JR川越線「川越駅」西口, 西武新宿線「本川越駅」 | 小江戸巡回バス | 中院バス停 | 2分 | |
2 | バス停 | 分 | |||
3 | バス停 | 分 |
掲載の観光・地域スポット情報は2011年7月現在のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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