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蔵造りの街並みから、埼玉りそな銀行の前の路地を曲がると、そこは行傳寺(ぎょうでんじ)の門前通り。真っ直ぐに伸びるその先に行傳寺があります。
約700年の歴史がある行傳寺は、広々とした伽藍と目を奪われる本堂の意匠が見どころのお寺です。
また、行傳寺は観光の寺ではないので、建物内への拝観は出来ません。
見事な飾り彫り物

行傳寺は、日蓮宗大本山 池上本門寺(東京)と、日蓮宗最初の道場 妙本寺(鎌倉)の両山第四世「大鷲妙泉阿闍梨日山上人」の教化を受けた豪族「上田氏」の庇護により、永和元年(1375/室町時代)に創建しました。
現在の本堂は、文化9年(1812/江戸時代)に建てられてたもので、「見事に調和のとれた県内屈指のケヤキ造り建築」として、専門家も絶賛する程!
また、飾り彫物も素晴らしく、向拝には龍や鳥などのモチーフを始めとした様々な彫物で飾られ、これらの意匠は、川越城内の建物や川越祭の山車にも同様のデザインが使われる程。
江戸時代、まさに「建築」「飾り彫物」両方のトップデザインであった行傳寺本堂は一見の価値ありです。
なかなか戻ってこない行傳寺の梵鐘
とても広い伽藍なのに、建っていても良さそうなものがない。そう、それは鐘楼堂。
鐘楼堂がない行傳寺には、鐘にまつわるこんな話があります。

安永3年(1774/江戸時代)に、川越は大火に見舞われ、川越のシンボル「時の鐘」が焼失してしまいます。そこで川越城主が、名鐘と呼ばれた行傳寺の鐘(矢沢四郎右衛門作)を、「時の鐘に使わせて!」と言う申し出をし、貸し出したところ何時まで経っても返ってきません。行傳寺~時の鐘までは徒歩3分程の距離。毎日響く時の鐘の音を聞きながら、いつ返ってくるのだろうと思っていたに違いありません。
それから時が経つこと70年以上、やっと返却されることになった鐘に悲劇が起こります!たった徒歩3分の距離を移動中に壊してしまったのです。仕方なく新たに鋳造した鐘が行傳寺に戻ってきます。
その後、昭和20年の終戦間際に、武器や弾丸をつくる為に鐘の提出を余儀なくされます。しかし、溶かされる前に終戦を迎えます。
そして江戸時代に貸し出した行傳寺の鐘は、波乱万丈の人生を送り200年以上経たった今、東京の浄心寺の鐘楼堂に掛けられているそうです。
行傳寺について
名称 | 朝田山 行傳寺(ちょうでんざん ぎょうでんじ) |
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宗派 | 日蓮宗 |
本尊 | 十界曼荼羅 |
創建 | 徳治元年(1306 / 鎌倉時代)…行傳寺の前身である法華道場の小庵の開設 永和元年(1375 / 室町時代)…創建 |
開山・開基 | 大鷲妙泉阿闍梨日山上人(だいじゅう みょうせん あじゃり にっさん しょうにん) |
建物・仏像等 | 本殿: 寄棟造、瓦葺 客殿・庫裡 浄行菩薩 |
文化財 | - |
ご利益 | - |
年中行事 | - |
札所・霊場 | - |
ご朱印 | 受け付けていない |
アクセス
関越自動車道「川越IC」より | 12分 |
圏央道「狭山日高IC」より | 33分 |
西武新宿線「本川越駅」より | 16分 |
東武東上線・JR川越線「川越駅」東口より | 24分 |
東武東上線「川越駅市」より | 14分 |
駅 | バスの種類 | 系統 | 下車するバス停 | 徒歩 | |
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1 | 東武東上線「川越駅」東口, JR川越線「川越駅」東口, 西武新宿線「本川越駅」 | 東武バス | 川越01,川越02,川越03,川越04,川越09,若02,東坂02 | 一番街バス停 | 1分 |
2 | 東武東上線「川越駅」東口, JR川越線「川越駅」東口 | 小江戸名所めぐりバス | 一番街バス停 | 1分 | |
3 | 東武東上線「川越駅」西口, JR川越線「川越駅」西口, 西武新宿線「本川越駅」 | 小江戸巡回バス | 蔵の街バス停 | 4分 |
掲載の観光・地域スポット情報は2011年7月現在のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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